モバイルネットがオープンになる日 

ドコモ、メニューリストの一部を入札式広告として販売
ドコモ、iメニューのサイト順位を入札で決定へ--6月より導入

5月12日にドコモが発表した↑の記事。素直に驚きました。

そもそもキャリアにとってメニューというのは聖域であって、それはiモードに限ったことではなくて、EZwebでも同様です。

ケータイでのネット接続機能が開始されてから現在に至るまで、キャリアはモバイルコンテンツビジネスに関する生態系において常に中立なプラットフォーマーであることが求められてきました。でも今回、それって本当に終わろうとしているんだなぁとしみじみ感じた次第です。


よく知られていることですが、ほんのちょっと前まで、ブラウザのホームページ(トップページ)を独占するキャリアは生態系において圧倒的な力を持っていました。なぜかといえば、コンテンツ/サービスプロバイダにとっては、キャリアに公式認定してもらい公式サイトのディレクトリ掲載サービスに自社サイトを加えてもらうこと、更にいうとキャリアのホームページ上で紹介してもらうことができるか否かによって、そのサービスの生き死にが決まってしまっていた時代が長く続いていたからです。

キャリアサイト上への掲載については比較的キャリアの恣意的な掲載が行われていたものの、ディレクトリ掲載サービスへは公式サイトであればほぼ例外なく全て掲載されることになるため、ディレクトリ掲載サービス内におけるカテゴリ決定と掲載順位決定については各CPに公平となる基準が設けられ、厳格に運営されてきた。カテゴリ内の掲載順位の決定方法についていうと、基本的に利用の多いサイトから上位に掲載されるという方針は各社同様だったと思われる。

モバイルにおいて掲載順位が低いということは、すなわち下位階層に掲載されるということを意味するわけで、これは別にモバイルに限られる話ではないけれども、当然下位階層にいくに従ってユーザーがリーチする可能性は低くなる。CPはサービス開始当初は極めて低い順位から掲載されるものの、販促やサービスの魅力化によってその順位を上げることに必死になるわけです。

ちなみに余談だけども、そのような中でキャリア自身がモバイルコンテンツビジネスを行うか否かということに関してはドコモとauとではスタンスがかなり違っていた。auは自社サービスを多数運営し、かつキャリアの利点を最大限に生かした施策(つまり自社ホームページ上への自社サービスの優先掲載)を積極的に進めてきた。一方、ドコモに関しては基本的にプラットホーマーに徹する(つまり自社モバイルコンテンツサービスは基本的に運営しない)戦術を取ってきた。

さて、話を戻すと、ディレクトリ掲載を中心としたキャリア主導のモバイルコンテンツビジネスに微妙に変化が出てきたのが約4年前くらいからでしょうか。キャリアがユーザーのニーズを優先した施策を嗜好するようになります。キャリアのホームページ上では広告ビジネスに主眼が置かれ、キャリアが自ら調達した情報系コンテンツが中心となりました。結果的にホームページはキャリアの総合ポータルサイトへと進化します。この頃から徐々にディレクトリ掲載の神通力が弱まり始め、徐々にユーザーの勝手コンテンツの利用が見過ごせないほどに盛り上がり始めます。この流れを決定付けたのがauのgoogle検索の採用だったと認識しています。

Google検索結果上では、カテゴリは別れているものの、公式サイトと勝手サイトが並んで表示され、急激に勝手サイトへの導線が太くなりました。この流れにはドコモも追随したことで、ディレクトリ掲載サービスの存在感はより致命的に薄れてしまいました。

そもそもディレクトリ掲載サービスには問題点があって、このサービスは利用者の多いサイトが上位にくる仕組みのため、CPからすると後発のサイトが掲載順位を上げることは容易ではなく、また、キャリア側としても順位に更新感が出にくいため、更にユーザーに見向きされなくなっていき、結果的にはARPUに寄与しないという問題があったのだと思われる。

そんなこんなの背景があり、またかなり長くなったけれども、今回のドコモの決断となったわけです。たぶん。

ドコモとしては、そうはいってもディレクトリ掲載サービスを終了するわけにはいかず、その代わりこれまで有力サイトをチョイ出ししていた各カテゴリの1階層上のページを純粋な広告として販売してしまうことにしたと。これはもうキャリアのモバイルインターネットビジネスの終焉が近づいてきたというか、キャリア主導から検索主導というか、オープンなモバイルインターネットの夜明け間近というか、そんな気配を感じずにはいられないわけです。

他のキャリア、ソフトバンクはどうなっているのか良く分からないので、正直いってauですが、追随するのか傍観するのかとっても楽しみです。

では、サカリでした。

[ 2008/05/15 02:13 ] ネットニュース | TB(0) | CM(0)

箱根から帰還しました。あと、はてなの話題。 



hatena_logo



こんばんわ。


昨日・今日と会社にお休みをもらっておりました。


何をしていたかというと、ワイフと一緒に箱根に一泊の温泉旅行に行ってきたのでした。


ワイフは現在妊娠中なわけですが、この間安定期に入ったこともあり、まだ動けるうちに近場に旅行に行きたいとのことだったので行ってきました。


どうでもいいですが、今回、強羅公園内にある体験施設で陶芸に初挑戦してみました。ちょっと前に会社の同僚が体験してとても面白かったという話をしてくれたので、絶対にやってみたいと思っていたのでした。


結論から言うと、意図せず電動ロクロだったからかもしれませんが、なんというか、手の平や指を当てていれば何となくそれらしくなっていくという感じで、若干物足りなかったです。でも、土に触れながらドキドキしつつ形を整えていく作業はなかなか良いものです。今度はもっと時間をかけて、じっくりひとつの作品を作るみたいな体験をしてみたいです。


とはいえ1ヶ月程後に焼き上がってくる完成品を超楽しみにしています。


ちなみに、僕が陶芸をやっている間、ワイフはドライフラワーを使ったリース作りを体験しました。珍しく真剣な表情で黙々と花をリースに接着している姿が面白かったです。リースの出来上がりはなかなか良い感じでした。


夫婦二人きりの旅行なのに別々のことをしているのは、傍から見ると微妙に仲悪そうですが別にそんなことはありませんのであしからず(汗)。まぁ、単純にお互いやりたい事が違っただけです。とはいえ、今度ベイブが生まれたら一緒に陶芸なりリース作りなりをしたいです。生まれてくる子供には、何かを創り出すという体験を少しでも多くさせてあげたいです。




おっと、前置きが長くなったorz。


さっきネットを開いてびっくりしたんですが、「はてな」が京都に本社を移転するみたいじゃないですか。


【プレスリリース】株式会社はてな、本社を京都に移転、ものづくりの拠点を結集 - はてなプレスリリース - 機能変更、お知らせなど





ものづくりの拠点も京都に統合するみたいなことも書かれています。


ふーん、なるほど。


個人的には、ちょっと前に初めてはてなを訪問させてもらって色々お話を伺い、これから一緒に何か面白いことをやっていきましょうという話をしたばかりだったので、それがどうなるのかが気になります。経営層をはじめエンジニアな人たちが京都に集結してしまうのだとしたら、なかなか話も進まなくなってしまうかもしれないなぁ。


京都はものづくりをしていくにあたり非常に良い環境らしい。そういうものかな。全く個人的で率直な感想を言わせてもらうと、東京から京都に移ってしまうことは、日本の超最前線で中心的な役割を担ってきた会社が、一つのローカルな会社になってしまうような感じがして、なんか残念だ。


京都を日本のシリコンバレーに、という考え方もあるのかもしれないけれども、僕にとっては日本のシリコンバレーは東京だからなぁ。


そんで、Hatena Inc.はどうなるんだろう。


さっきちょっと読んだ増田では、はてなに対して結構厳しい見方をするものがあった。


はてなincだめだったってことかな?


「ツーリング経営」なんて上手く言ったものだなぁと思ったりもしたけれども、はてなの迷走を感じているユーザーはとても多いのではないかと思う。自分もそうでしたから。


でもね、この前はてなの人から話を直接聞いたときには、最近ぱらぱらと彼らがやってきたことが徐々に紐づいて良い感じに纏まりそうに感じたりもしました。また、何より彼らが非常によく日本のネットユーザーを知っていることも事実です。


これから何が起こるのかは分かりませんが、半年後くらいのはてなさんを楽しみにしていましょう。




では、サカリでした。



[ 2008/02/16 00:22 ] ネットニュース | TB(0) | CM(1)

Microsoftの米国Yahoo買収話に思う。 

MS_yahoo


Microsoftが米国Yahooに買収提案したようです。


買収金額を円に換算すると4兆円を超えるとのことで、先日は新聞各紙の一面を飾り、米国においてはサブプライム問題以降最初の大型買収案件だけあって、マスコミは沸き立っているようです。


でも、個人的には「MSがYahooに買収提案」と聞いても気持ちがいまいち盛り上がってこない。


なんで盛り上がってこないかというと、もちろんこれまでMSとYahooの提携や合併の噂は何度となく持ち上がっては消えていったという経緯もある。けれども、仮に今回の買収提案が両社株主の望むものであって、かつタイミング的にも最適であり、TOBになるかどうかは知らないけれども、結果的に実現することになったとしても、この両社が手を組んだところで我々ユーザーのネット体験を大きく変えるような革新が生まれるかというと、そんな予感は全くしないというところからきているのではないかと思うわけです。


Life is beautiful: Microsoft/Yahoo:買収は成功するだろうけど、問題はそれからだ
404 Blog Not Found:そろそろMBY(Microsoft to Buy Yahoo)について一言いっとくか




上記のDanKogaiのブログにいう「攻城兵器」が本買収の先に見えている人たちがいるのであれば本件は好感すべきニュースだと思うけれども、今のところ「本件後」のロードマップは誰からも語られておらず、また、海外ではどうかしらんが少なくとも日本のブロガーの中にはそれを予見するような記事を書いている人も見あたらない。


MS敵対買収に発展か ヤフー側には毒薬条項あり - MSN産経ニュース


上記の産経の記事によると、YahooのJerry YangはMSの対抗馬となる相手を探しているらしい。その動きが、単にMSを嫌うあまり買収されることを回避するためだけの行動であったり、または買収価額を吊り上げるためだけの目的に行われているのだとしたら残念に思う。


草創期からテクノロジ業界に大きな足跡を残してきた両社だからこそ、その先の革新を見据えた行動をしもらいたい。


では、サカリでした。



[ 2008/02/03 15:52 ] ネットニュース | TB(0) | CM(0)